text&photo by kyosuke yamauchi(Minamisanriku)
 




震災後、被災地となった南三陸町にずっと寄り添ってくれている企業がある。瓦礫撤去から畑仕事に至るまで、町のあらゆる所でその姿を目にする。南三陸町から山を越え内陸へ走る事およそ20キロ。田園風景が広がる米どころ宮城県登米市。この町出身の須藤さんと南三陸との関わりは、震災という災害を通じて一気に加速する。NECグループに所属する彼が南三陸にボランティアとして携わったのは震災から一年が経過した2012年。初めて参加した「南三陸福興市」で、たどたどしく設営準備を進める人々を見て、いても立ってもいられず手伝いをかってでたことがきっかけだった。それから彼は個人的にもこの町に積極的に関わり始める。休日を利用し、数十キロの道のりを自転車で通う日々。震災を乗り越え、明るく元気に生きようとする南三陸の人々との出会い。やがてそれは、単なるボランティアではなく人と人との繋がりへと変わって行った。「南三陸の人はとにかく明るくて元気なんです、裏表もなくて本当に人が良い。特に福興市などは月に一度のイベントなので、たくさんの人が集まります。その中にいると応援する立場のはずなのに逆にこちらが元気をもらえるんです。もはやお手伝いではなく、人に会いに行っているようなもの。周りを見渡しても南三陸の友人の方が多い気がします(笑)」。自転車で通うのにも理由がある。「山々を超えると海が一気に開けてくる。この南三陸特有の景色が好きだし、復興の状態をじっくり目で確かめられる」。だから彼はいつも自転車なのだという。復興に向け先頭を切って突き進む人達と関わってきた事で、元気をもらった。だから人との繋がりを大切にしたい。頑張っている人がいるから自分は何かお手伝いがしたいだけ。彼の人懐っこさと行動力こそ、我々にいつも元気をくれる。  






①岩手県一関市在住。NECグループに所属する須藤昌洋さん(38)休日は南三陸まで自転車で数十キロも行き来する。
②須藤さんが好きだと語る内湾を見下ろす「はまゆり大橋」からの風景。
③NECグループが震災後行う東北復興支援活動「NEC “TOMONI” プロジェクト」では瓦礫撤去も含め被災地のニーズに応えたボランティアを行っている。
④人手が足りない被災地でのイベント設営や撤去にもボランティアとして積極的に携わる。
⑤毎月月末に行われる「南三陸福興市」では、声を張り上げ売り子としても活躍。福興市は、支えてくれている人々の手で成り立っている。